次世代に残したい郷土食

【信州・奥信濃の知恵に学ぶ】富倉そばと“持続可能な味”

こんにちは。Sustaina-Navi 管理人の Yuki Naito です。

富倉そば

今日は、私が長年暮らしている信州から、「未来につなぎたい味」をひとつご紹介します。
それが、奥信濃に伝わる郷土食・富倉(とみくら)そばです。

🌿 富倉そばのちょっと特別な秘密

このおそば、実は少し“特別”です。
というのも、つなぎに「オヤマボクチ(山ごぼうの葉)」を使っているのです。

昔、山に囲まれた信州の暮らしでは、身の回りにある植物をうまく活かして、日々の食を工夫してきました。
オヤマボクチもそのひとつ。農薬を使わず、自然の中でたくましく育つこの植物は、まさに「自然と共にある暮らし」の象徴です。

そして今、私たちはその味の中に「持続可能な暮らしのヒント」を見いだすことができます。

🍴 地元の味は、SDGsの学びの宝庫

こうした地域に根づいた食文化を次の世代に残していくことは、SDGsの目標12
つくる責任・つかう責任(Responsible Consumption and Production)」にもつながっています。

単に「何を食べるか」ではなく、
どのように作られているのか
誰が作っているのか
に目を向けること。

これは、これからの時代を生きる私たちにとって、とても大切な視点ではないでしょうか。

🧑‍🍳 食を通じて伝える、地域の物語

私が支配人を務める温泉宿でも、信州らしい食の魅力を伝えるため、地元の生産者さんと協力しながら取り組んでいます。

料理に使う野菜や調味料は、できるだけ信州産を選び、その背景にある“人”や“物語”にも耳を傾けています。

派手さはないけれど、富倉そばのような郷土食には、地域の風土や暮らしの知恵がぎゅっと詰まっています。

それはまさに、“地域の宝物”だと思うのです。


🌏 持続可能な旅は、やさしい味から

旅の中で、そうした“持続可能な味”に出会うことは、心を豊かにしてくれる体験です。
それは、ただの観光ではなく、地域と未来をつなぐ旅になるかもしれません。

今日の一枚が、明日の未来につながる。
そんな風に思える「味」と「出会い」を、これからも大切にしていきたいと思います。

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