身近に起きている気候変動

昔のように雪が積もる日は、もう来ないのかもしれません

📍撮影:2007年1月6日/長野県松本市・旧梓川村
この日、信州の冬は、朝起きればあたり一面が真っ白――そんな景色が“当たり前”のように広がっていました。
積雪10cm程度の雪は、当時では珍しくもなんともなかったのです。

けれど今ではどうでしょうか。
雪が降るのは、年に1回あるかどうか。多くてもせいぜい3回ほど。
しかも、積もらずにすぐ解けてしまうことも少なくありません。

同じ場所、同じ季節のはずなのに、目の前に広がる景色は確実に変わってきています。

「気候変動」や「地球温暖化」といった言葉はニュースなどで聞く機会が増えましたが、どこか遠い世界の話のように感じていました。
けれど、こうして昔の写真を見返してみると、気づかされるのです。
あの頃は“ふつう”だったことが、いまでは“特別”になってしまっている、と。

雪が少なくなったことは、スキー場や観光業に影響を与えるだけでなく、
雪解け水に頼っている農業や、夏の水不足にもつながっています。
冬が変われば、夏の暮らしも変わる。そんなふうに、すべてがつながっているのですね。

「また、昔のような冬は戻ってくるのだろうか」
ふと、そんな思いがよぎります。

ですが、私たち一人ひとりの行動次第で、未来の風景は変えていけるのではないでしょうか。
車の使い方、電気の使い方、地元のものを選ぶ暮らし方――
小さな選択の積み重ねが、地域の気候や自然を守ることにつながっていくのだと思います。

皆さんの地域では、冬の景色はどうですか?
昔と比べて変わったこと、残っている風習、感じていることがあれば、ぜひ教えてください。

いま、私たちは気候変動という“時代の変化”の中に生きています。
でも、その変化をただ受け入れるだけでなく、「気づき」から「行動」へとつなげていけたら――
未来の冬が、少しでもやさしく、美しいものであるように、そう願っています。

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